友達できたよ

岸大河

レバーとボタンで操作する旧時代の対戦ゲーム。
都市遺構から発掘、復元されたそのゲームは、
飛行アリーナ内でちょっとしたブームになっている。
神速の手さばきで１００人抜きを果たしたソアラは、
一部から『ゲーム・ゴッド』の異名で呼ばれるように。

好きなひとの前では誰しも緊張するもの。
ゼロキスはそれが『すこし』度を越しているだけ。
『ア、アア、アイリスひゃんっ、デ、デデ、デー……』
『あ、ゼロキスさん？　素敵なお花ですね——』
『きょ、今日はもうダメだあ〜！！』

『今宵はスイートな夢を見せてあげる♡』
ゼロキスは誘惑の夢魔インキュバス。
甘くとろける台詞でたちまちレディを虜にする——
本番でいうことさえできれば。
『練習はもういいかな……念のためあと１００回……』

かつての世界では従者と主人だったふたり。
エリジウムでの再会にシャナオウも嬉しそうだ。
『どうした、ゼロキス？　鍛錬が足りてないぞ』
『シャナオウさん、金属の塊じゃん！　重すぎだよ！』

マリオンはヒーローたちのサポート役。
自分の活躍よりみんなの支えになれることが嬉しい。
『皆さん、ここは私がサポートしますね！』

自在に駆け、自由に飛ぼう。
『楽しむ』気もちがヒーローを強くする。
だからいつだってフェスティバトルに全力だ。